まちなか里山セミナー第四回実習が行われました
11月7日、まちなか里山セミナー第四回の実習が行われました。
今日は植生調査を行った10m×10mのコドラートの中の常緑樹を伐採していく作業を行いました。前々回の植生調査の結果、コドラートの中には全56種の植物が確認されています。
これは、里山の平均値よりやや多いとされています。
まずは倒木など地面に落ちているものを片付けて安全を確保し、その上で笹を刈っていきました。
コドラートの中の常緑樹は中低木層と高木層にはっきりと分かれていました。高木の伐採は危険な為、今回は樹高15mまでの高さの常緑樹を伐採していきました。
植物の特徴と名前を覚える為、樹種ごとに切って行きました。
まずは一番多いヒサカキ、次にネズミモチ、アラカシ、アオキ、アセビと橋本先生に特徴を教えてもらい、自分たちで木を見つけて切っていきました。
作業前に写真を撮るのを忘れていましたが、午前中で常緑樹の低木はほぼなくなり、随分とすっきり明るくなりました。
地面に日差しが届いています。
伐採した木は太い幹や枝と葉のついた小枝に分けてコドラートの外に積み上げていきます。
するとその時、ノウタケの幼菌を見つけました。割ってみると中は真っ白で触ってみるとふわふわで癒されます。
スポンジみたい、パンケーキみたい、高級食パンみたいとみなさんの感想は様々です。
午後はやや高さのある常緑樹を伐採していきました。
受け口を作ってから追い口から切っていく方法で、主にスギやヒノキを伐採しました。
ヒノキを伐採すると周囲にとても良い香りが漂いました。樹木の名前を覚える際には見た目だけでなく、香りも重要なポイントと教わりました。
ツルがしっかりと残って理想的な伐倒です。中に大きな空洞があって大きなアリがたくさん出てきて驚きました。
やや直径の大きな木にチャレンジです。いよいよ最後頑張りましょう!
倒れる瞬間を離れて見守りました。
1本切る度にコドラートの中が明るくなっていく事が実感できました。
作業終了時にはこのようにすっきりとした感じになりました。
コドラートのなかに枯死した大きなコナラがありました。危険な為、事前に三田市担当者が伐採をしてくださいました。
枯れたコナラがなくなった部分はぽっかりと穴が開いたようになって空が見えています。これをギャップと言います。
ここから陽が地面に射す事で小さなコシアブラなどの落葉樹が大きく育つ事でしょう。また新しい植物が生えてきて植物の種数が増える事が期待できます。
このように落葉樹を中心に伐採する管理方法で私たちは明るく植生豊かな森づくりを目標に頑張っています。
今年のまちなか里山セミナーの実習は本日で終了となります。里山管理に興味を持って参加してくださった皆様お疲れ様でした。
樹木を切るおもしろさ、達成感が少しだけわかってきたところで実習は終了となってしまいました。
この体験を生かしてどこかの森で活動をしていってくださる事を期待しております。
この情報は、「ブイブイの森クラブ」により登録されました。